小説で声をあげて泣きながら読んだのって
一体いつぶりだろう。
気持ちのよい文体。
ずっとその世界に浸っていたいような心地よさが、
一瞬にして悲しみに変わる。
それはまるでドラマのワンシーンのようで。
すごく映像的。
だけど全体には小説ならではの
おだやかな空気感・匂いに満ちあふれている。
主人公の女の子が、あまりに自分の高校時代と
同じで嬉しくなってしまった。
10代のとき読んでたら、きっとバイブルになっていた。
自分の周りに思春期の女の子がいたら、絶対読ませたい。
そう思わずにはいられない、心強くなれる作品。
満足度:★★★★★
幸福な食卓 瀬尾 まいこ 講談社 2004-11-20 |