淡々と。ライトだけどお洒落すぎず、感傷すぎず。
現実のモノから(主人公の想像によって)異次元
に飛んでいく感覚が面白い。
日比谷公園=人間の内部みたい、だなんて。
でも油断してると、ハッと胸を突かれる表現が
ここかしこに。
「自分には何も隠すことがないってことを、
必死に隠している」
「周りの人たちとうまくやっていきたいからこそ、
土日くらいは誰とも会わず、誰とも言葉を交わさずにいたい」
ハッとしてしまったあなた。
何かが起こりそうで起こらない日常を
違った角度でかみしめたい人へ。
ぜひ。
満足度:★★★★☆
パーク・ライフ (文春文庫) 吉田 修一 文藝春秋 2004-10 |