本屋でいきなり。

会社帰り、まっすぐ帰る気にならず本屋に寄った。
渋谷のBook 1stは会社から駅への通り道にある。

いつもは大体ビジネス書・WEB系書籍売り場あたりをうろつくのだけど
今日はなんとなーく地下へ。ふと以前知人が占ってくれたマヤ暦の本が気になって
占い本のコーナーへ。棚に視線を左から右へと動かしていると、
横に立っていた女性がいきなり

「なにか良い占い、ありましたか?」
と聞いてきた。

ご存知の通り(?)、渋谷の街でいきなり話しかけてくる人は
セールスかホスト系かたまに宗教系勧誘か。
「占い」「とりたてて特徴のない(どちらかというと地味)な女性」で
私は瞬発的に「げげっ、もしや宗教の勧誘か?!」と心の中では3歩後ずさり。
でも無視するわけにもいかないので、
とりあえず無難に「いや~よくわからないですね」と答えた。

するとその女性、「これなんかいいですよ~」
といって自分が持っていた本を私に見せた。ちょうど私の膝元に平積みしてある
「トランプ占い」の本だった。

続けて女性、「結構当たってるんですよ」とか言って
私の運勢を見てくれるという。
「げげっ、あやしい。勧誘目的でここでひっかけてるのか??」などと
また心の中で5歩後ずさりしつつ、生まれた月日を聞かれて答えてしまう。

どれどれ・・と調べるその女性。なんでも、356日全てにトランプカードが
割り振られていて、そのカードで性格などがわかるらしい。
スペードの7だった(確か)のだが、1ページに渡ってずらずら書いてあることを
またその女性が「読みますね」といって声に出して読み始めたではないか!
「いやいいです」と言うタイミングを逃した私は、結局その女性が全部読み終わるまで
横で黙って聞いていたのである。

・・一体わたしゃ何をしているのだろう・・と思うこと数十回。

読み終わったその女性は「どうですか?あたってると思います?」と聞くので
「いやーなんかいい事ばっかりで、自分のことって感じが全然しませんね」と
素直な感想を述べた。確かに良いことしか書いてなかったのだ。いまどき珍しい。

するとその女性、「そうですかぁ、私はこのあたりなんかとっても当たってると思いますよ」
と言って、また読み始めた。
それがなんと

「天使のような無邪気な笑顔で、周りの人を幸せな気持ちにするあなた・・」
なーんて文章なのだ。
恥ずかしいったらありゃあしない。

むしろこの女性の思惑が全く見えない私は、後ずさりどころかこの場を立ち去ることしか
頭になく、愛想笑いもほどほどにすっとその場を後にしたのだった。

この話、同居人に帰り道に話したら、大爆笑された。
”天使のような無邪気な笑顔”の部分で。
それみたことかい。

でもまぁ、後から良く考えてみると、勧誘らしき言葉はかけられなかったし、
もしかすると純粋に占い好きで、ただ単に私に話しかけたかっただけなのかもしれない。
むしろ、知らない人に声をかけられただけで過剰に防衛しようとしてしまう私も
実はかなり偏見で凝り固まった見方しか出来ない人になってしまったのかもしれない。
確かに渋谷は危険な部分もあるところだけど、そういうところに毎日通っているうちに
何かを失ってしまった自分に、ほんの少し悲しい気もしたのだった。

*おまけ*
本日の夕食は
・昨晩のトマト煮残りにとろけるチーズをかけたもの。
・水菜と桜海老のサラダ。
・えのきの豆乳味噌スープ。

桜海老の賞味期限が不明で
かなりアヤシイ。。(1年以上我が家にある)
美味しかったから平気と思うことにしよう^^;