風の歌を聴け (講談社文庫) 村上 春樹 講談社 1982-07 |
アンチ村上春樹(のつもり)だったんですが。。
やられました。
ずっとプロローグとモノローグを積み重ねていくようで
するすると皮膚に浸透していき
終盤、気づいたら涙で目が潤んでいてびっくりした。
悲しいわけでも切ないわけでもなく、
ただ、自分の奥底に沈んでいて長いこと
取り出されることのなかった感情が不意に
浮上してきた。呼び覚まされる感覚。
「つまり、どこにも行き着けない」
あぁ、やっぱり村上氏はわかっているのだ。